東京と大阪を尻目にアピールしまくりの名古屋と、そうはいかじと立ちはだかる京都。そこに住む人たちは相変わらず一筋縄ではいかない。日本を代表する「クセモノ」の両雄がいま、あいまみえる――。

じつは似た者同士

「あの人ってややこしくない?」

「そうそう、よくわからないけどなんだか苦手っていうかさあ」

「やっぱりあれかなぁ、名古屋の人だからかなぁ」――こんなありがたからぬ扱いを受けてしまいがちな名古屋人。

天下の信長、秀吉を輩出し、世界のトヨタを擁する由緒ある地。だが、他県民からは羨望のまなざしどころか「セコい」「何でもパクる」「見栄っ張り」と疎まれ嫌われる傾向にあった。

'16年に行われた全国8大都市(東京23区、札幌、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡)の「都市ブランド・イメージ調査」でも、最も魅力に欠ける都市≠ナ不名誉な1位を獲得したのはご承知のとおり。

これに対して危機感を持ったに違いない名古屋の方々は、「ほんなことあらすか」とばかりにイメージ回復を図ろうとした……であろうが、いまだに他地域からの「名古屋ぎらい」を払拭するには至っていない。