小池都知事が政策発表で“メディア選別” 選対は謎の言い訳|日刊ゲンダイDIGITAL
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東京大改革の一丁目一番地は“情報公開”だったはずだ。15日に急きょ行われた小池都知事の政策発表会見。
都民に政策を訴える場にもかかわらず、開催日時を知らされなかった記者が続出したのだ。
3年前の「排除」発言を想起させるメディア選別ではないか。

 経緯はこうだ。12日の出馬会見後、小池陣営の選対本部長を務める都民ファーストの会(都F)の荒木千陽代表が「詳しい政策発表は後日、ご案内します」と説明。
複数の記者と共に日刊ゲンダイ記者も荒木氏に駆け寄り、名刺を渡して「政策発表会見の案内をお願いします」と念押し。
荒木氏も承諾したにもかかわらず、開催の連絡は一切なかったのだ。

■“寝耳に水”の会見は、一部メディアをシャットアウト。
その被害者は日刊ゲンダイ記者以外に少なくとも、フリーランス記者2人、雑誌記者1人に上る。
さらに、学歴詐称疑惑がくすぶる中、小池知事が出し渋ってきたカイロ大の卒業証明書と卒業証書を会見後にシレッと公開したのだから、
メディアを選別・排除したと疑われて当然だ。
都F事務局は16日夕方、各メディア宛てに〈皆様にご案内が行き届いていなかったことをお詫び申し上げます〉とメールで謝罪。
会見に参加できなかったメディアへの卒業証書と証明書の原本公開を〈日程を調整してご提案させていただきます〉というが、具体的な日時は未定のままだ。

■特定メディア排除に好都合の「ミス」では
 案内がなかった理由や選別の意図について、小池事務所に問い合わせると、荒木氏本人が16日深夜になってこう釈明してきた。
「案内が欲しい方とそうでない方の名刺を2つに分けてクリアファイルに入れようとしたところ、いつの間にか混ざってしまいました。
その結果、案内が欲しい方も、そうでない方に含まれ、連絡が行き渡りませんでした。完全に私のミスです」
 ちょっと理解に苦しむ。荒木氏の言い分は、特定メディアの排除には都合のいい「ミス」にも思える。
「選別しようと考えていたとしたら、そもそも『(案内を)伝えます』とは言いません。悪意は全くないです」(荒木氏)
 都民は排除の女帝を再び都知事に据えるのか――。