元少年に懲役22年求刑=予備校生殺害−福岡地裁

福岡市で昨年2月、予備校生の北川ひかるさん=当時(19)=が殺害された事件で、
殺人罪などに問われた当時19歳の元少年(21)の裁判員裁判の論告求刑公判が17日、福岡地裁(平塚浩司裁判長)であった。
検察側は「動機は身勝手で短絡的」として懲役22年を求刑。
弁護側は精神疾患の影響があったと主張して結審した。判決は31日。

検察側は論告で「交際の申し込みに応じてもらえず、一方的に恨みを募らせた」と指摘。凶器を用意して待ち伏せするなど、
周到に準備した計画的犯行で、完全責任能力があったと主張した。

一方、弁護側は最終弁論で「統合失調症による幻聴や妄想の影響があった」として、無罪か減刑を訴えた。

北川さんの両親と兄は被害者参加制度を利用して意見陳述。
父親は「ひかるの夢も家族の夢も、ささいな日常も一瞬で奪った被告を一生許せない。ひかるを返してくれ」と述べ、死刑を求めた。

元少年は最終意見陳述で「ご本人やご家族に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです」と述べた。(2017/10/17-16:23)