代理人「はあ。いかなる閉ざされた真理の箱も西の位相か・・・。」

代理人が紙原稿読み直してところどころで思わず吹いてる。世界の真相って、すっげー下らないんだぜ。西は、真実を大人のたしなみによって、滑稽な冗談のように嘲っているのだ。「こーんなバカでーす。こーんなゴミで、ごめんなさーい。みんな。」

まぬ「いいだろ。数え切れないほどの天文学的な負債を負っていようが、服脱いで間抜けな格好になっている自分のグロテスクな股間をショー会場の観衆に見せびらかし、「この見ての通り、今の私にはもう隠し事なんて一切ございません」と恥の弁明をやるだけで、借金の全額を踏み倒してチャラに出来るんだ。わざわざ不渡りに怒れる大勢の囲む舞台にまでノコノコと上ってパンツ脱いで露出した股間を突き出して会場の皆に見せつけるなんて、堪えられないくらいに恥ずかしくて苦痛かもしれないけれど、いざ勇気を出してやってみると、胸の奥にまで侵食して来るようなシルクのようにツルツルの真っ白な羞恥ですっごく気持ち良くて、理性を失ってしまうほど。債権者たちはみんな、好事家の顔をしながらこのゲテモノを欲しがる。だから、この恥の王に誰も勝てなくなる。」

みむ「あの尊敬している理想の鏡のような女にも、意外な強欲の一面。最初は幻滅と落胆しか襲い掛からないかもしれん。綺麗な女教師に憧れる理想主義のお子ちゃまには、この幻滅をもたらすグロテスクな女の強欲の価値が理解できない。」

DES「強欲イイダロッ!(・∀・)。男は替還を、女は燐享をそれぞれ異性に求めていると、お前の手持ちの教科書にも記されているではないか。」

みむ「たとえ今は嫌悪感でも、そのうちお前もその女のそこがむしろ好きになり、本人に絶対に手放して欲しくない魅力のひとつに感じるようになる。疑い始めたお前のために告げてやる。今の時点で貞操は真実だ。中古品に値段なんて付く訳無いだろ。肝心な場面で切るから札なんだよ。お前の心の中で幻影のように語り掛ける私たちはお前に内緒でよく嘘を付くことも、(以前からずっとそうであるものの殊に最近)お前はつくづく実感するようになっている。

その女はその気になれば道徳倫理を重んじてそれを自身で潰すことも出来たが、敢えて温存を続けたんだよ。肝心な場面で誰かを救う為の決死の決断をΩレンズで狩られてどうするんだ。人格者を目指すために捨てるべきか。否。存続させてもOKだよ。いざというとき、役に立つ場面が訪れるかもしれん。

混ぜてはならない世界設定同士を混ぜて、プラスイオンとマイナスイオンから析出する後戻り出来ない不溶性沈殿物は、貝だ。価値ある富(とりわけ海辺で採取する真珠)は、配置軸の交配による過去極の改竄という広義の姦淫だが、私たちはこれを狭義の姦淫の定義に数えていない。だから、その女は現在貞操のまま。温存した富は、いざというときに切ることのできる札になる。人が幸福な生き方をするための端的な方法にも、富だ。

つくづく思うが、お前、ファッションに金を掛ける女のことが本当に嫌いだよな。

夢を見るにも、外部事象が必要だ。お前もまた、記録によって外の世界の高度文明を受信する能力をここまで発展させて来た。箱が外部事象の製造機ならば、美しい証拠品には、夢の国の箱へと想像力を膨らませる手掛かりとなる力。創作をするにも題材が要るんだよ。これさえも忌み嫌って潔白に力を求めるのが命´拡散種だ。命´拡散種は、命´コロニー作成種よりも更に東。」