代理人「システム上は同じ1ポイントのダメージで構わんから、石投げるのなら顔面狙え。ダメージが1にしかならんので、何発投げても敵のHPは減らん。システムの設計上、ゲーム内のシチュエーションも動かない。」

みむ「メイレネージェな。」

代理人「灰燼現象に属する敵は、自身に名前が無いことを矜持にしている。一方で、悪党を自称する者には有名な名前がある。従来の善良な有名人たちがマスク警察にことごとく辱められて、善良であるとは腐敗ダムストレインの黒子のように見えない主導者の意向の追従者、キャンセルカルチャーの熱烈な支持者になることであると定義する風潮がはびこるようになる時に、悪党以外に有名人は誰も残らない。巷で正式に市民権を有した有名人に見えるのは、いずれも残らず皮ばかり。皮が少し破けるだけで、中から無数の蠢く虫が出て来て、本人と思っていた中身はもう、そこには無い。」

みむ「私が推測するに、メイレネージェの信念なのではないかと。」

代理人「建前と本音。常時本音よりも、建前を使うことの出来る者の方が大人びていて理性がしっかりしており、より合法者として信頼出来るように見えるよ。お△□△□→社会的に望ましい尊敬・信頼出来る合法人物の正義。常時本音は離隔準備狭挟縛りですぐに濡れ衣を着せられ、不正者を疑われる。人格面で幼稚に見えるから。異質者への集団リンチは快楽。これを、社会的に望ましい風紀の維持と定義しよう。逆転進尺。

異質者の排除で、モヤモヤしていた社会倫理規範の輪郭がくっきりして来て、姿を表す。何が正しいか分からない、視界が霞んで何も見えない社会情勢においては、皆が逆転進尺を欲しがる。女と子供が政治の席に着いて、王様ゲームをレクリエーション終了後のお開きになった筈の各々の私生活にまで拡張して適用する強硬政策ばっかやったせいで、社会全体が無知で盲目になり、何が真実なのかが全く分からなくなってしまった。命の自明がどこにもない。」