最下位に低迷するDeNA。借金は「10」、首位の巨人とは7.5ゲームの大差を
つけられている。

 就任1年目で万年Bクラスのチームを3位に引き上げたラミレス監督もいまや戦
犯扱い。選手の状態やコーチの意見よりもデータを重視する采配が「独裁者」と批
判され、成績低迷の責任を一身に負っている。

 緩衝材だった光山バッテリーコーチが昨季限りで退団。チーム内の風通しは悪化
し、制御の利かなくなったベンチで指揮官と選手の「橋渡し役」を担っているのが
“ナンバー2”の青山ヘッドコーチだ。試合中はラミレス監督と話し合う様子がたび
たび見られ、指揮官の指示を選手に伝えている。

 低迷の要因に挙げられるコミュニケーション不足は本当に深刻なのか。青山ヘッ
ドに聞くと、こう答えた。

「(監督との)コミュニケーションは、別に去年も少なかったわけじゃなくて、き
ちんとしていることはしているわけで、あとは監督がどういうふうに意見を吸い上
げるかという問題。だから、ただ(コミュニケーションの機会を)多くしたとして
も、あとは監督が(意見を)吸い上げるだけの話になってくる。当然、言うべきこ
とは言うよ。でも、(試合中に)ベンチ内でゆっくり会話なんかしている時間はな
いわけですよ。『打たせるよ』『いや、バントの方がいいでしょう』なんて言って
いる時間はないんだよね。だから監督が決めたことが決定事項。前もって準備でき
ることはするし、いろいろな話をするけど、瞬時の判断は任せている。だから、コ
ミュニケーションは量の問題じゃない。(コーチたちの)意見をどう解釈してどう
決めていくかは監督だから」

 戦術的なことについては、指揮官から徹底した箝口令が敷かれているDeNA。
青山ヘッドも「あまりペラペラしゃべると怒られちゃうんだよ」と話した。苦戦を
強いられるここ数試合、何か変えたことはあるのかという問いには首を横に振った
青山ヘッド。最下位脱出にはまだ時間がかかるかもしれない。
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