国外に滞在し国会の欠席を続けるNHK党のガーシー(本名・東谷義和)参院議員は7日、参院が科した懲罰処分「議場での陳謝」が予定される8日の本会議に出席しない意向を秘書に伝えた。処分に応じないことになれば、今後、最も重い処分である「除名」となる可能性もある。

通常国会の召集日に登院せず、倒されたままになったNHK党のガーシー議員の氏名標=2023年1月23日午前9時58分、上田幸一撮影
通常国会の召集日に登院せず、倒されたままになったNHK党のガーシー議員の氏名標=2023年1月23日午前9時58分、上田幸一撮影
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 秘書によると、ガーシー氏から7日、「(8日に)帰国しません。ご迷惑をおかけします」とメールで連絡があった。理由については特に触れられていないという。秘書は参院にこのメールの内容を伝え、ガーシー氏から事前に送られていた陳謝文を読み上げる動画を渡したという。

 ガーシー氏は昨年7月の参院選にNHK党から立候補し、個人名で約28万票を集めて当選。だが、選挙期間中からアラブ首長国連邦(UAE)に滞在を続けて帰国せず、2月に参院から4段階の懲罰のうち3番目に重い「議場での陳謝」を科す処分が出されていた。

 ガーシー氏は「暴露系ユーチューバー」として芸能界などの「裏話」だとする過激な内容の動画をサイトに投稿。それによって中傷を受けたとして複数の著名人が警視庁に告訴しており、警視庁は昨年末、ガーシー氏に事情聴取を要請し、今年1月には暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)や名誉毀損(きそん)容疑などで関係先を家宅捜索していた。