走る広告塔と言われたマラソンの中山竹通。

中山にダイエー社長の中内功はこう言い放った。

「君の仕事は2時間先頭で走ってブラウン管を独占することだ」
「ほしいだけの給料はいくらでも出してやる」
「しかし瀬古のように外人の後ろに隠れていたら給料は1円もやらん」

中山はダイエーがメインスポンサーの東京国際マラソンで
勝負度返しで前半を世界最高を上回るスピードで先頭を走る。
しかも位置取りは中継車のカメラから映りやすいように
道路のセンターライン寄りという給水には不利な場所を走った。

仕事が2時間先頭を走ることなので終盤には
失速するというレースがお約束。

それでも途中までは毎回世界最高を上回る走りをするから
テレビ視聴率も中山が出場する大会は30%を超す高視聴率。

中山も「プロ野球の落合さんと同じぐらいの給料はもらっていた」と
言っていた。