<ダウ工業30種平均>    
 33800.60     
前日比 +297.03  

【ニューヨーク時事】週末9日のニューヨーク株式相場は、
新型コロナウイルスのワクチン普及などによる景気回復期待を背景に続伸した。
優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比297.03ドル高の3万3800.60ドルで終了し、
4日ぶりに史上最高値を更新した。

ハイテク株中心のナスダック総合指数は70.88ポイント高の1万3900.19で終わった。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比6437万株減の8億2556万株。
 米国では、新型コロナワクチンの普及が順調に進んでおり、
これまでに約2割が接種を終えた。米製薬大手ファイザーは9日、
接種対象を12歳以上に拡大するよう米当局に申請した。各州では、
経済活動の規制を緩和する動きが広がっている。市場では、
早期の景気回復や経済正常化への期待が高まっており、買いが先行した。
 米労働省は朝方、3月の卸売物価指数(PPI)が前月比1.0%上昇したと発表。
エネルギーと食料品を除いたコア指数は0.7%上昇し、上げ幅は、いずれも市場予想を上回った。
早期の景気回復によるインフレ懸念が根強いが、
米連邦準備制度理事会(FRB)は最近、こうした物価上昇を一時的なものとして、
金融緩和を継続する姿勢を強調している。これが安心感につながり、相場を下支えした。
 

終盤にかけてハイテク株が買われ、相場を押し上げた。
アップルは2.0%高、マイクロソフトが1.0%高、インテルが1.8%高、
セールスフォース・ドットコムが3.0%高だった。長期金利の上昇による利ざや改善が見込める金融株も上昇し、
JPモルガン・チェースが0.8%高、バンク・オブ・アメリカも0.7%高。
ウォルト・ディズニーは0.3%高、カーニバルが2.6%高と経済正常化の恩恵が大きい銘柄も堅調に推移した。
 
アナリストが投資判断を引き上げたハネウェル・インターナショナルの3.2%高も目立った。