「フェミニストのみなさんも僕みたいな男の存在にはだんまりなんですよね、男にだって弱者はいますし、こんな僕のような存在は女の人以上に救いがないのに」

 なるほど、同じ条件でもおばさんなら弱者だが、おっさんは弱者とみなされない。
憲法上の「健康で文化的な最低限度の生活」という25条すら適用されないと言ったら言い過ぎだろうか。
だがKKOというだけで生活保護を受けようと思ってもまず無理なのは事実だろう。これは団塊ジュニアの男全員が将来的に危機感を持つべき、恐ろしい通念である。
「キモくて金のないおっさん」を国も社会も救わない。

「僕は女性経験もありません。保育士時代に仲が良くなったり好きになった同僚はいますが、
やっぱりこんな容姿ですからね、恋愛感情を出した途端に嫌われ、の繰り返しでした」

 別にブサイクでも結婚できたり彼女のいる人はいる。内藤さんは面白いキャラを頑張って作れるが、それだけでは難しいのだろう。
怪物として怖れられるが本当は心優しいと気づく姫と相思相愛になる映画『シュレック』は、おとぎ話でしかないということか。

「なんでこんな罰ゲームのような人生になったかわかりませんが、前世でなにかしたんでしょうかね。
このまま歳を取ると思うと、早くこんなクソゲーみたいな人生終わらせたいと思うこともあります。
でもね、今の子どもたちは違ってきてると思います。生まれる前からかわいいとか平等にかわいいとか、子ども向けでもそういうことが言われる時代です。
そういう世の中になるべきです。僕は来世に期待ですけど、子どもたちは容姿の偏見に左右されない将来を迎えて欲しいと思います」



来世に期待暴威取材まで受けてんのかよ