現時点での、ぼくの理解としては、けっきょく明智光秀はまじめだったのだとおもう、

かれは受け入れていた、「信長の秩序」をね、信長公がいることが当たり前で、
その存在下ですすむ秩序もわるくないとおもい、諸侯は平定され、日本では諸侯とはいわないか
まあそれでも力のある諸侯は平定され統一へとむかっていて、光秀はその一部であることを
「日常」として受け入れていた

しかし、たぶん、しらないけれど、なにかのきっかけがあった、それはすごい大きいものでなく、
たんに、無いとおもっていたところに無いはずの白髪をみつけたとか、そいうことが積み重なり、
年齢をへるごとにかさなり、そうして、「信長の秩序」にある日常と己の矜持とのあいだにすこしずつ
乖離を生じさせて、それは光秀のじぶんの能力にたいするじぶんの信頼よって生じたもので、
その乖離の気持ちが大きくなったんじゃないかな、白髪をみつけたりしたときにね

本能寺の前夜、ねむることができず、天井をずっと凝視したまま悩み、なやみつづけて
夜が明ける音をきいて、たとえば鶏の声のような、その音をきいて「よし!! やるか!!!」
のようにじぶんにいって、ガバッと起き上って、おもいつきで「本能寺」をやった、

そのような光秀の姿が真実に近いような気がする