★★★再受験生にオススメの小説「中島敦 山月記」★★★
あらすじ:科挙に合格した超エリートの李徴は、詩人になる夢を忘れられず官職を辞すも・・・

コメント:
ほぼ全員東大京大一工卒のここのエリートが身につままされる内容
子供の時から郷党の鬼才と呼ばれ若くして科挙に受かるも、『臆病な自尊心』『尊大な羞恥心』により身を亡ぼす李徴の姿に、
子供の時から神童と呼ばれてきた自分の身に重ねて何とも言えない気持ちになる再受験生は多いのではないだろうか

特に虎と化した李徴が、旧友で官吏として順調に出生を果たした袁傪と再会するシーンを読んだ再受験生の多くは、
「街を歩いてて、財務省やグーグルやトヨタに勤める東大時代の友人に偶然出くわしたら現在の自分を何と説明しよう」と思うであろう。
物語の最後で李徴は月に向かって叫ぶが、部屋の中で言葉にならないうめき声を思わずあげる再受験生も多いはずだ。

内容は複雑ではないが、読み取りにそこそこ頭を使うので共通テスト小説対策にも最適
受験生活の息抜きにオススメの一冊である。