>>946 からのつづき)

【V2 レトロスペクティブにみたビジュアル 31-1】
No. 31まで来ました。課題文は日本人論。焦点は「接続詞+分詞」。
では例によってパラレルワールド、『ルールとパターン』の道標(みちしるべ)を引用しましょう。
「英語のいたる所に現れ、英語について考えようとするときの土台となる「ルール」、主節の従属節の結びつきの基本的な形を示す「パターン」もすでに出つくして、あとは応用練習を残すだけになっています。
「ルール」と「パターン」を合わせて基本事項と呼ぶとすれば、基本事項の数は驚くほど少ないのですが、私はそれが当然だと思っています。
言葉は特別な人、アタマのよい人だけのものではありません。人間であるかぎり、誰でも使いこなせるはずだし、また使いこなせなければならない言葉の基本が、そんなに複雑なはずはないのですから。
どうか「ルール」と「パターン」を道具として使う力をこれからの10章(ルールとパターンの英文解釈は40章)で養ってもらいたい、英語を左から右、上から下へ読むコツをわかってもらいたい、というのが私の切実な願いです。」

旺文社のラジオ講座でこのやり方の可能性に気付き(ひょうたんから駒)、さらに課題文を入れ替え加筆増補し、伊藤先生の基本と考える事項を過不足なく詰め込んだのがこの『ビジュアル英文解釈』。これに出会えたことを私は幸せに思っています。
焦点は省略の一つの形式です。
SとVを見つけることから始め、文構造の予想を立て、確認と修正をしながら直読直解を目指す、この本では、最初の段階では省略は自ずと遠ざけられていました。
これからは省略、語順の変更、そういったことがことが焦点によく出てくるようになります。
なおこの形は「接続詞つきの分詞構文」という捉え方をされることもあるようです。伊藤本以外のテキストを読むとき知っていて損はないでしょう。
本文。
・One should always use a climbing rope when crossing Himalayan glaciers ...:
早速焦点。主節+be動詞を加え、when one is crossing Himarayan glaciers ... と考えます。