【V2 レトロスペクティブにみたビジュアル 30-1】
課題文は海の波の話。焦点は「It is ... that」です。冒頭で強調構文と形式主語の教科書的説明がなされ、Home Roomで鑑別の話が話題になります。
ネット上で、この文の和訳がわからないという意見が沢山あり、事実このスレでもそういう意見がありました。
和訳だけ読んでみると・・・確かに、何だかよくわからないですねぇ(笑)。
伊藤先生には珍しいことです。先生の訳に対して批判があるのは重々承知しているのですが、それはここでの訳のようなものに対する批判ではありません。
その話は今は置いておき、早速本文。
・Why is the sea never still? :
「なぜ海は決して静止しないのでしょうか」・・・いきなりこんな書き出しで文章が始まるはずがありません。
有名な学者の講演か何かで海の話がしばらくあり、「海は静止しない」という話題が出て、しかしそれでは「なぜ海は決して静止しないのでしょうか?」という話題に移ったのです。
でなければ、この回りくどい表現の文章が説明できません。

・Well, there are times when ...:
「海は静止しない」と言いました。だが、ほとんど静止しているように見える時があるではないかという反論が出ることを想定したように、"Well, ... " となります。
wellは、話者が何かを考えたり、ためらっていることを表します。「ええと、そうね」とか「[一歩譲って]なるほど、そうだとして」あたりがよいのでしょう。
times when はNo. 28で説明した関係副詞。あそこでは省略の説明のために詳しく書いたのですが、ここでは省略されずに使われています。