愛媛県警松山東署が松山市の20代女性を窃盗容疑で誤認逮捕した問題で、県警側が今月上旬、
女性に「見舞金」として50万円を支払っていたことが、女性の代理人弁護士への取材で判明した。
警察官らの福利厚生団体「県警察職員互助会」が負担したとみられる。女性は、
タクシーから運転手の現金などを盗んだとして7月8日に逮捕された。しかし、
松山簡裁が勾留請求を却下。2日後に釈放され、不起訴(容疑なし)となった。別の容疑者が浮上している。
今月1日、女性の代理人弁護士が記者会見し、
自白を強要するような違法な取り調べで精神的苦痛を受けたとして、
県警に金銭的補償を求めたことを明かした。県警は、経緯や取り調べ方法を調査中だが、
女性に弁護士費用などの負担が生じたため、補償とは別に見舞金という形で支払ったとみられる。
法務省の被疑者補償規程では、誤認逮捕で容疑なしになれば、
身柄拘束日数に応じて1日につき1万2500円を上限に補償金が支払われる。
女性側は検察側にもこの補償を求めている。