今年のお正月くらいにテレビで見たドキュメンタリーが頭から離れん。
レバノンにあるシリア難民キャンプでのある一家の話。

その家族に父親はなく、病気がちの母親とまだ十代?の長男と長女と、
4〜5歳くらいの小さい弟だけの家族。
この長男が最悪で、妹が体売って稼いだお金でのんだくれて家族に八つ当たり。
「可哀想なのは俺だけ」っていうタイプ。

ある夜暗くなってから帰ってきた母親が用意してくれた
香辛料をまぶしただけの小麦粉を水で練って焼いたクレープを
小さい弟が嬉しそうに食べ始めた途端、酔って帰ってきた長男が顔を叩いて
「もう喰うな」と怒鳴りつけたシーンが辛かった。
多分その日はじめての食事だったと思う。

口の中のクレープを咀嚼して飲み込むこともできずに
ベソかいてる男の子の顔が忘れられない。
他人事なんだからいい加減忘れろ、と思うんだけど
ふとその長男のクズっぷりとセットで思い出してモヤモヤする。