「誰に命令されているんだ」とか「お前もグルか」とかね
そういう感じの事を言われたけど全く意味が分からない
「え?なに?」ってなったと同時に蹴りが飛んできたのは覚えてる
口論する暇もなかったね
頭とかお腹とか外傷が目立たない急所ばかり狙われたよ
蹴り倒されてお腹とか踏みつけられたりしている間
「あ、これ内臓とか骨逝っちゃうやつかな?」とかなぜか冷静に考えてた

相手が素手だったせいか不思議と怖いとは思わなくて
「どうしたら落ち着いてくれるのかなあこれ」
「顔に痣が残ると職場で恥ずかしいな〜」
とか思ってた、頭の中だけ傍観者みたいな感じ
自分は取っ組み合いのケンカの経験なんて小学校でしかやったことないんだけど
次々飛んでくる脚とか拳を意外と反射的に腕でパパパパっとガードできたのにも驚いた
それでもだいぶボコボコと食らったんだけどね
頭を壁とか地面に叩きつけられたのはさすがにガードできなかったし

はじめはいきなりの事だったし説得しないとって思って無抵抗で声をかけ続けたけど
金切り声をあげて暴れる妄想君を止めることはできないと判断したのと
あるタイミングで「あっこれ殺される」って直感で感じて逃げた
逃げる時もかなり追い回されてやられたけど
ちなみにド深夜で過疎田舎なので周りに人はいなかった