橋本駅周辺が大幅に上昇
全用途平均で全国上回る

 国土交通省はこのほど、2023年1月1日時点の住宅地および商業地等の地価公示を公表した。

外縁部にも波及

 県内の住宅地については継続地点中、上昇地点の占める割合が74・5%(前年49・5%)と大幅に上昇。下落地点においても下落率が前年より概ね縮小したことから、県全体の平均変動率は1・4%(前年0・2%)と上昇率が拡大した。
 相模原市では、全ての区で上昇を示し、市全体の平均変動率は1・9% (前年0・8%)と上昇率が拡大。県政策局では「緑区の橋本駅周辺では利便性が高いことによる旺盛な需要に加えて、リニア中央新幹線事業の進捗による発展的期待感から上昇が継続している」と分析している。また、徒歩圏内の外縁部やバス圏においても、駅周辺の価格上昇が波及し地価の上昇が見られた。上昇率では緑区が2%以上、中央区、南区は1%以上の上昇となった。
 価格が最も高い地点は「南区相模大野2丁目3388番10外」の33万円/平方メートル、次いで「橋本6丁目249番18」の32・8万円/平方メートル。最も価格が低い地点は「千木良字柳馬場431番1」の3・02万円/平方メートルだった。

リニアへの期待感

 相模原市では、全ての区で上昇を示し、市全体の平均変動率は3・0%(前年0・9%)と上昇率が拡大した。「橋本駅周辺地区は、リニア中央新幹線の事業進捗による駅周辺の整備発展や商業集積の充実に対する期待感に加え、将来のマンション利用を見据えた需要が地価を牽引しているようだ」と県は見る。
 上昇率を区ごとに見ると、緑区、中央区の2区で3%以上、南区で2%以上の上昇だった。また「橋本2丁目344番1外」は変動率10・3%で県内上昇率4位だった。

高速道路整備周辺で上昇

 工業地については、高速交通道路網の整備により周辺工業地を中心に地価が上昇。県全体の平均変動率は4・3%(前年2・6%)、相模原市では4・5%(前年3・6%)と上昇率が拡大となった。
 市内で価格が最も高い地点は「西橋本5丁目1127番6」の14・1万円/平方メートルだった。

https://www.townnews.co.jp/0303/2023/05/04/676554.html