上智大学は規律が厳格なカトリック系の大学でありながら宗教に関しては寛容である。

国際基督教大学の教員は全員、キリスト教徒であることが定められているが、上智大学は「学長」すらキリスト教徒ではない。
仏教徒やイスラム教徒の学生も多くいる。

学内には「上智大学イスラーム研究センター」があってイスラム研究が盛んである。
https://dept.sophia.ac.jp/is/SIAS/

カトリックの修道会系ミッション校は、どちらかと言うと、学校の設立目的が「宣教」ではなく「教育・人材育成」が主な目的。
小学校から大学までそれは同じ
カトリック教会として社会に貢献できる人材育成をすることが、カトリック修道者のミッション(使命)。
リベラル・アーツを基盤に法学や自然科学、神学などを人々に教授することがカトリック修道会の大学の使命。
学生はキリスト教徒である必要はない。

日本のミッションスクールの場合、カトリック系であれ、プロテスタント系であれ、「教えられる側」(生徒)の実態として非信者が圧倒的多数であり、信仰を求められることはなく、宗教的なものに対しての理解があればOKになっている。
日本人の多くが仏教・神道的意識を持ち合わせていて、そのような家庭層で育った生徒が大多数であることも多くのミッションスクール関係者は理解している。

ただし、「キリスト教徒ではないので、クリスマスのようなイベントに参加するのも嫌だ。」というような方は入学しないほうが賢明である。

また、一部にキリスト教に対してある程度、理解がある学生がいた方がいい。
この学生の割合を上智大学は1割と設定している。

上智大学はそのために、カトリック高等学校対象特別入試を設けている。
この入試を経て入学する学生は学生全体の1割である。
別にカトリック信者である必要はない。
この入試で上智大学が求めている学生像は「カトリック精神の素地を身につけている者で、本学への入学を第一志望とする者」
これだけである。

それと比較すると、国際基督教大学の教員は全員、キリスト教徒でなければならない。
これが上智大等と異なる。

上智大学は教員も学生も宗教は不問。
他の仏教徒やイスラム教徒も歓迎
仏教徒が神学部に入学することも歓迎
異教徒に寛容なのが上智大学