上智大学理工学部はTEAP利用型入試においてマークシートのみならず、記述問題も出題される。
さらに理科2科目必須(化学・物理・生物から2科目選択)としている。
首都圏の大学の理学部・工学部・理工学部の記述試験で理科2科目を必須として課しているのは、下記の国公立大学と早慶の理工学部などに限られている。

(1)東京大学
(2)東京工業大学
(3)横浜国立大学
(4)東京農工大学
(5)電気通信大学
(6)千葉大学
(7)横浜市立大学理学部(前期・A方式)
(8)早稲田大学創造理工学部
(9)早稲田大学先進理工学部
(10)早稲田大学基幹理工学部
(11)慶應義塾大学理工学部
(12)上智大学理工学部(TEAP利用型)

そのため、上智大学理工学部(TEAP利用型) 入試受験者は国公立大学理工系の受験者でほぼ占められている。

早稲田大学教育学部(理系)、早稲田大学人間科学部、慶應義塾大学環境情報学部は数学など理系科目を重点にした科目選択ができることから、理系受験者も多い。
これらの早慶の各学部に合格するも、上智や理科大に入学する学生は意外といる。
早慶の理工に合格しても蹴って上智や理科大に入学していった受験生もゼロではない。

早慶を蹴って、上智や理科大に進学していった主な理由。

(1)早慶の理工学部だったら早慶に進学したが、合格したのが他の学部で希望学科に合格した上智や理科大に進学していった。

(2)早慶理工学部は附属校・係属校や一貫校出身の内部生が多く、すでに内部生によるコミュニティができあがっている大学を敬遠した。
特に体育会部活動ではアメフト部、ラクロス部等、内進生が非常に多い運動部や野球部などスポーツ推薦(AO入試含む)入学者が非常に多い部活動もあり、体育会に参加することを考えていた理工志望の学生は早慶を敬遠。

(3)上智大理工学部志望者の場合、多くの受験生が首都圏の国公立大学を第1志望として受験する。
上智大学に合格すると学科別であれTEAP利用型であれ、2月19日までに入学申込金(20万円)を支払う必要がある。
しかしその締切日は早稲田理工(2月26日合格発表)や慶應理工(2月22日合格発表)の合格発表日前に設定されている。
さらに早稲田理工(3月4日)や慶應理工(3月4日)の入学締め切り日が国公立大学の前期合格発表日までに設定されている。
そのため何重にも入学金を払うことを考え、上智大合格者が出願こそしていることから早慶を受験はするものの、早慶への入学手続きはスルーすることもあるらしい。