【映画】<君の名は。>井筒監督「あんなもの、別にオレらが観る理由はないわ」「あれは「映画」ちゃうから」

マツコ 「それ、今度観てみる。私なんか「君の名は。」もまだ観てないしね‥‥。」

井筒 「あんなもの、別にオレらが観る理由はないわ。「シン・ゴジラ」も40分で観るのやめたもんな。
   最初にヘンな虫みたいなものが出てきて、それが10分ほどで進化してゴジラになったら、いつもと同じ形かい!
   とひっくり返って、そのまま映画館から逃げるように出てきたわ。」

マツコ 「アタシ、ゴジラも観てないからね。でも「君の名は。」で思ったけどさ、
   日本人ってホントにアニメが大好きになっちゃったわよね。」

井筒 「あんなオタクのオナニー動画を、1000万人が観るようになったら、オレは終わりやと思うけどね。。」

マツコ 「確かに言えてる。アニメって、ヘンタイさんが後ろ指さされたり、白い目で見られながらも、
   コツコツと築いてきた特殊な文化じゃない。でも、これだけメジャーになっちゃうと、いつか破綻するよね。
   テレビや雑誌と同じ。ほとんどのものがデータで作られるようになって、中庸を目指し始めて、
   最後にはオタクどころか、一般大衆すらボッキしなくなって「つまらない」で片づけられちゃうものだらけになると思う。
   そもそも、アニメは日本の誇るカルチャーだとか言って国が動き始めた時点で終わりだけどね(笑)。」

井筒 「これは大島渚監督の受け売りやけど、「敗者は映像を持たない」って言葉があるんよ。
つまり、原爆の映像も全てアメリカ側の映像で、負けた日本側の撮った映像は何も残ってないというわけよ。」

マツコ 「なるほど〜! 」

井筒 「オレはそれがずっと続いてると思うね。全て勝者の国のマネ。アニメの顔を見たら、
   そこに日本人の顔は一人もいないやろ。」

マツコ 「そうよね。みんな目が大きくて、金色みたいな髪を風でなびかせて、そんなわけないだろって! 」

井筒 「日本人は、負けた日本人のリアルな顔が見たくないねん。それが常に深層にあって、
   根づいてしまったいうことよ。」

マツコ 「そっかぁ。昭和の映画に出てくる女優さんも日本人離れしたバタ臭〜い顔の人が多かったしね。
   最近は最近で、無味無臭な顔ばっかりだし‥‥。」