20代:   適当に暮らしていても、親もまだ現役世代なのでまだまだパラサイト可能。
       夢がある、やりたい事を探しているなどといいつつ、社会人に比べると たいした苦労もなく、
       自由を謳歌した気ままな生活を送る。一生フリーターでもいいやなどと豪語する。

30代:   同級生たちは中堅どころ。自分はまだまだビルメン生活。
        ただ、親が退職した頃から生活費が苦しいことをリアルに感じ出す。
        しかし改心していざ転職しようにも年齢制限、経験なしで全て書類落ち。
        面接にも漕ぎ着けられない。ようやく現実を知る。
        身分に差がつき始め、恥ずかしくて友人の結婚式や同窓会に出席できなくなる。

40代:    社会人の同級生はぼちぼち管理職となり月収も増え、ボーナスの額に一喜一憂するが、
         ビルメンの給料は20代の頃と変わらない。それどころか、体力は衰える一方なのに、仕事は相変わらず底辺。
         普通の庶民の生活に憧れるが完全に手遅れ。結婚も家庭も諦める。絶望が全身を支配する。

50代   : 若いビルメンの方が使えるので首になる。新しいビルメンを探すも
       物覚えが悪くいざって時に首を切りづらい高齢ビルメンは嫌がられ、嘱託すらも見つからない。
       当然、貯蓄があるわけでもなく、親戚からも疎まれる社会のお荷物と化す。
       いつしか一線を超えてしまい、雨風をしのぐためのビニールシートを購入する。
       服は毎日同じ。プライドを捨て、コンビニ・飲食店の残飯あさりを始める。
                      ・
60代   :同世代は孫ができ、退職後は退職金やこれまでの貯蓄、年金等で贅沢とは言えないまでも
      普通の暖かい老後を送る。幸せな普通の人生と言える。
      一方、長年に渡る浮浪者生活で体はボロボロ、あちこちが痛む。
     しかし健康保険もないので病院にも行けない。もちろん国民年金などもらえない。
     あとは時間の問題にすぎない。

終末   :親族の中では行方不明のまま、共同墓地で無縁仏となる。