アヒルの群の中で、他アヒルと異なった姿のひなが生まれた。
アヒルの親は、七面鳥のひなかもしれないと思う。
周りのアヒルから、あまりに辛く当たられることに耐えられなくなったひな鳥は家族の元から逃げ出すが、
他の群れでもやはり醜いといじめられながら一冬を過ごす。
生きることに疲れ切ったひな鳥は、殺してもらおうと白鳥の住む水地に行く。
しかし、いつの間にか大人になっていたひな鳥はそこで初めて、自分はアヒルではなく美しい白鳥であったことに気付く。

このお話の中では、おばあさんの農家で、にわとりや猫は、卵を産んだり、のどをごろごろ鳴らしたりして、
何かおばあさんの役に立ったり、喜ばす事ができなければ価値がなく、存在できないという世界でした。

でも、本来なら、存在している事そのものを認められなければならないはずなのです。
「みにくいアヒルの子だったときは、こんな多くの幸せがあると夢にも思わなかった。」