【刑事訴訟 (反社会的勢力)】
●「《最高裁》工藤会トップと「金庫番」の2被告、脱税で実刑判決確定へ 《被告側の上告棄却》」 (「読売新聞オンライン:2021/02/18 19:26」)

<出典> https://www.yomiuri.co.jp/national/20210218-OYT1T50139/

「特定危険指定暴力団『工藤会』への上納金から得た所得を申告せず脱税したとして、『所得税法違反』に問われた同会トップで総裁の野村悟(74)、同会幹部で「金庫番」とされた山中政吉(70)の両被告について、最高裁第3小法廷は2月16日付の決定で『被告側の上告を棄却した』。
 野村被告を『懲役3年、罰金8000万円』、山中被告を『懲役2年6月』とした1審・福岡地裁と2審・福岡高裁の判決が確定する。」

「1、2審判決によると、野村、山中両被告は共謀し、2010〜14年に『建設業者などから集めた上納金を元にした野村被告の個人所得約8億1000万円について、他人名義の口座で管理して隠し、所得税約3億2000万円を免れた』。」

「被告側は公判で「所得は組織のものであり、野村被告個人には帰属していない」などと無罪を主張していた。
 しかし1、2審判決は、『口座からの出金が野村被告の交際相手のマンション購入費や親族の生活費に充てられていたことなどを踏まえ、野村被告の所得と認定した』。」


「福岡県警が工藤会の壊滅を目指した一連の「頂上作戦」を巡り、野村被告の有罪が確定するのは初めて。
 野村被告は脱税事件以外にも、元漁協組合長射殺(1998年)や同県警の元警部銃撃(2012年)など4事件を指揮命令したとして殺人罪などに問われ、福岡地裁の公判で検察側から死刑を求刑されている。」