●「人事局「功罪」菅氏防戦 2候補は運用見直し―自民総裁選」(出典:『時事ドットコムニュース:2020年09月13日 07時35分』)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020091300149&;g=pol

「「ポスト安倍」を選ぶ自民党総裁選で論戦のポイントの一つは、中央省庁の幹部人事を一元的に扱う内閣人事局の在り方だ。
 安倍政権下で誕生した同局は首相官邸による霞が関の掌握と政治主導の政策決定を可能にした。
 一方で、官邸の意向を忖度(そんたく)する空気を官僚の間に醸成したと指摘される。
 石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長はそろって運用見直しを唱え、人事局を通じて各省庁ににらみを利かせてきた菅義偉官房長官は防戦に回っている。」

「内閣人事局は第2次安倍政権下の2014年5月に発足。
 以来、安倍晋三首相と菅氏が各閣僚と協議し、審議官級以上の各府省庁幹部約600人の人事を差配してきた。
 この間、官邸に近いと当時目されていた黒川弘務元東京高検検事長の重用など、議論を呼んだ人事も少なくない。」

「官邸主導の人事は、次第に官邸の顔色をうかがう官僚を生んだ。
 森友学園問題での公文書改ざんの背景にも、財務省幹部の忖度があったと指摘される。」

「菅氏は、こうした人事局への批判は「誤解されている部分がある」との立場だ。
 省庁の幹部人事は基本的に各閣僚が決めており、官邸は女性やノンキャリアを抜てきするなどのケースでしか口を挟んでこなかったと説明。
 人事局見直しは必要ないと強調する。」