地銀は「融資中心」から転換を
再編、公的資金も選択肢―遠藤金融庁長官
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020070300849&;g=eco

金融庁の遠藤俊英長官は3日、時事通信主催の金融懇話会でインターネットを通じて
講演し、地域金融機関の経営について「融資を中心にしたビジネスモデルを大きく
変える時代になった」と述べた。人口減少や超低金利などの厳しい環境下で、
新型コロナウイルス感染拡大の影響が地方を直撃している。地域経済を支えるため、
金融機関は再編や公的資金の活用も含め自ら改革を決断するよう求めた。

遠藤長官は「金融機関に求められる改革はコロナ前と変わっていないが、
時間軸は短くなっている」と指摘。コロナ禍で融資先企業の業況が急速に
悪化している現状に危機感をにじませた。中小企業の廃業を回避するため、
事業承継や経営を担える人材の紹介、企業の合併・買収(M&A)など
融資先の課題解決にどれだけ真摯(しんし)に対応できるか
「地域金融機関の真価が問われる」と強調した。
地方銀行の生き残り策について、遠藤長官は「自分たちの組織の存立にとどまらず、
中小企業や地域をどのようにしていくのか大きな視野を持って経営判断してほしい」
と求めた。