暴言問題は何故発生したのか?

選手目線に立った指導を心がけていたにも関わらず、暴言問題に発展したのは何故か?
様々な問題、様々な伏線があるわけだ
甲子園でなかなか上位にいけない焦りがあった
就任して4年が経ち、そろそろ結果を出さなくてはいけないと考え焦ってしまった
2人とも感情的になって怒鳴ったことを認めているように、精神的に追い詰められていたと思われる
これが名門校の半端ないプレッシャーなのである
平田改革を決断したのも、過去の一方的な上からの指導に疑問をもっていたからだ
怒号が飛び交うステレオタイプの指導では、監督の顔色を伺ったり、やらされるだけの野球になってしまう
だから平田改革では、やらされるのではなく、自ら考える力をつけることが、野球部を真に強すると考えた
だから、自主性を育むためにも、委縮させない、無用ななプレッシャーをかけない選手目線に立った指導を心がけたはずだった
しかし現実は、知らず知らずのうちに、一方的で「厳しい」指導に陥ってしまった
まさに、目指していることと実際にやっていることが噛み合わない現実
甲子園での結果を追い求めるがゆえに、いつのまにかに勝つこと自体だ目的化されてしまった
それを更に助長させてしまったのが、「及川枠」で出場した選抜が初戦敗退にほかならない
ナンバーワン左腕と言われながら、期待外れの大量失点でのノックアウト。
優勝候補と言われながらも5対13とまさかの大敗。
周りの期待とは裏腹に、選考委員の顔に泥を塗り、ファンに大きな落胆を与えてしまった
平田監督自身のショックはかなりのもので、自信喪失に陥ってしまったと思う
その当時も指摘したが、試合後握手しないで戻ってきたことに疑問を覚えた
多くのファンが感じた違和感
平田監督はしっかり人間教育はできているのか?という疑問を抱かせてしまった
平田改革で目指していたこととは真逆の態度に誰しもが目を疑った
平田改革の核心でもあった人間教育が、勝つことを目的化することによって形骸化されてしまった
絶対勝たなくてはいけないという強迫観念が平田監督の平常心を失わせたのかもしれない
平田改革の崩壊の序曲が始まった

続く