カナダManitoba大学のTracie O. Afifi氏らは、米国の一般人口母集団を代表するようにサンプリングされたNational Survey on Alcohol and Related Conditionsの
調査データを分析して、小児期の厳しい体罰や虐待の経験が、成人後の反社会的行動に大きな影響を与えていたと報告した。データはJAMA Network Open
誌電子版に2019年1月25日に掲載された。

 米国の小児の約8割が、幼稚園を卒園するまでに、お仕置きとしてお尻を叩かれていると報告されている。こうした体罰を受けた子どもは、
攻撃性が高く、道徳が身につきにくく、反社会的行動が多く、外在化型問題(かんしゃくや多動性など)も多く、親との関係が悪い、といった傾向が
強いことがメタ分析により示されており、さまざまな媒体を通じて、子どもに対する体罰をやめるよう呼びかけられている。一方で、エビデンスがないにもかかわらず、
反社会行動の原因は、子どもに十分な体罰を与えなかったことにあるという意見がいまだに、メディアによって繰り返し取り上げられている。

 そこで著者らは、小児期に厳しい体罰と虐待の両方を経験すること、厳しい体罰のみを体罰や小児虐待は将来の反社会的行動を招くの画像
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/jama/201902/559780.html