横浜野球の目指すフィジカル面の強化とは?

かつての横浜野球の戦術は、相手チームを細かく分析し 分析したデーター
に裏づけされた、犠打などで得点圏に ランナーを進め、1点、1点積み重ね
ていく緻密で堅実的野球だった。
100回に1回しか起こらないことでも想定して繰り返し練習もした。
これがある意味横高野球の強さでもあった。
だかしかし、近年の高校野球は大きく変化し、緻密で細かなデーター野球が
全国のパワーで圧倒する野球になかなか対抗することができなくなってきた。
近年の横浜は全国で勝てなくなった。
横浜の敗因の1つとして言われていたのが「フィジカル面での弱さ」と指摘
されてきた。

横浜の伝統を作ってきた渡辺前監督、小倉前部長の退任を契機にして横浜野球
の戦術を大きく変えてことを決意し、実行に移したのが平田改革なのである。
「パワー野球」に対しては相手のパワーに負けないフィジカル面の強化を軸と
した改革に着手した。
ロングティー練習の拡大、木製バット使用の練習など練習内容の主軸も積極的
に変えてきた。
今まで積極的に取り組んでこなかったウェイトトレーニング積極的に取り入れ、
全体でウェイトトレーニングをやる日も作った。
また栄養学を学ぶことによって大きく食の改善が図られ、御菓子屋や炭酸類を
食べることも気にするようになった。
同時に、怪我をしない、させない体づくりにも着手した。
体が大きくならない理由から伝統的なダービーやアメリカンノックもやめた。

あくまでも横浜が目指すフィジカル面の強化は、単に筋力増強パワーアップだけ
を主眼においているわけではない。
野球に適した筋力づくり、すなわち体幹を鍛えることを目的にした体づくりを
目指しているのである。
それは科学的に裏づけされ、計画的で長期的な目標の設定して行なわれているの
である。

●甲子園でなかなか勝てない。鎌学での敗戦を受け「守り勝つ野球」を基軸においた
この夏の戦い。

フィジカル面での強化を図っていることに踏まえて、過去の敗戦を反省して打ち
出されたのが守り勝つ野球を基軸に置いた点である。
これは甲子園で勝つために、この2年間の反省に踏まえて打ち出された戦術なのだ。
力で圧倒するためにも、投手力や守備力など守り勝つことをチームの方針の中心に
置いたのだ。