○プレイバック甲子園。
「守り勝つ野球」の象徴だった愛産大戦での斉藤のスーパープレー

全国の野球ファンがしびれたプレーがあった。
甲子園初戦の愛産大戦。愛産大の攻撃。
四回無死1塁でセンターへ抜けそうな鋭い当たりをセカンド斉藤が
逆シングルでさばき、そのままグラブトスから併殺を完成させた。
観客からどよめきが起こった斉藤のプロ並に華麗な守備力。
まさに守備力に重点をおいた「守り勝つ野球」の象徴的なスーパー
プレーだった。
斉藤は、試合後のインタビューで「普通のプレー」と言い放った。
そして「今年のチームは守備を繰り返し練習した」「クラブトスの
練習は日頃から徹底していた」と涼しげに話した。
守備のスーパープレーは横高が変わりつつある象徴ではあるが、誰
もが感じるのは守備が堅実になっているという点だろう。

まさに、練習内容も「打撃重視の練習」から「守備重視の練習」に
変わっていた。
部員の合言葉は「無失策、無失点で行こう」である。
甲子園であっけなく負けた2大会とは明らかに違うといえる。
守備力にこだわり、隙のない野球を目指しているのが見てとれる。
今1度、横高の「原点」に立ち返り、横高が培ってきた「堅守の
チーム」の良さを平田野球にブレンドしようとしているのだ。
言っておくが、昔に先祖返りしたわけではない。
走攻守で洗練されたプレーを見せる等、かつての「横高らしさ」も
少しではあるが見えていた。。
事実、多少ではあるが、守備の失策は、昨夏の8個から5個に減った
守備が鍛えられている印象を残した夏の大会であった