●平田改革とは何か?自主性を促す指導方法とは何か?

○ 個性を引き出す
野球をする中で、ある時期には基本を徹底的に反復練習することは必要ですが、
生徒たちはすでに経てきている。
だから、高校では基本がキチッとある状態に上積みする、
より個性を引き出す形にシフトしていくのがいいんじゃないかと思います。
選手が持つ優れた能力をつぶさずに、最大限まで伸ばしてあげることが非常に大事

○詰め込まない指導。自分で判断する
詰め込むのではなく、精神面でも野球の面でも、選手を自立させることが大事
自分で考える、自分で判断する、自分で創意工夫する。
そういう習慣を身につけさせたいなと。
試合中にベンチの指示を仰いだり、指示に従わなければいけない場面もある。
でも、プレーは一瞬なんで、その瞬間に自分で判断しなければならないことが多い。
その時に主体的に判断できるように、普段から自分で考える練習にしています。
全体練習は腹八分目程度に止めて、個人練習の時間を多く取るようにしていますね

○野球を楽しむ
彼らにいつも言うのは『とにかく内発的なモチベーションにこだわりたい。
やらされる野球はやらないでくれ。野球は楽しくていいんだよ』ということ。
ただ、その“楽しい”っていうのは、草野球を楽しむような感じではなく、
充実感を味わえ、自分の成長を実感しろっていうことなんですね。

○監督はきっかけをつくる
自分が高校生だった時は、ついていくだけで精一杯でした。
でも、そういう経験があったからこそ身についたこともある。
高校生だから、ある程度は監督や指導する側が主導権を持ってやらなければいけない
タイミングはあります。ただ最終的には自分から上手くなれる選手に育てていきたい
という動きの中で教えるなら問題はない。
言うなれば、親鳥がひなに餌を与える感じで、やがて自分から餌を捕まえられるように
育てる方向付けですよね

○自主性を促す
気を付けていても、監督から選手って、どうしても一方通行のコミュニケーションに
なりがちなんですよね。
そんなキツく言っているつもりはなくても、生徒の返事はハイッ!ハイッ!って軍隊みたい。
こうなると返事をすることに精一杯で、話の内容を聞いていないんですよ
彼らも基本的なことは分かっていても、仲間や指導者への遠慮から言葉や行動に出せないことがある。
でも、テーマは自立。だから、僕を気にせず、自分の思ったことはどんどんやるように言っています