横浜高校2年生左腕及川が、松商学園戦で11球団のスカウトの視線をくぎ付けに。
初回。2番の土井に直球勝負を挑んで3球三振を奪うと、3番吉田はスライダーで空振り三振。
4安打3失点完投で使った球種はこの2種類のみ。
内角を攻め、4者連続を含む計13三振を奪った。
力強さの増した直球は最速を2キロ更新する152キロを計測。
駆け付けたスカウトのお目当ては主に、投げ合った松商学園・直江大輔投手(3年)だったが
“来年のドラ1”が主役の座をさらった。
オリックス中川アマスカウトグループ長は「直江くんは指先の感覚が良く将来的に楽しみだが、
及川くんは今年(のドラフト対象)でもNO・1」と評価。

もう1人、観衆の度肝を抜いたのが5番中堅で先発した万波中正。
2回無死一塁で直江の直球を左翼後方の林へ突き刺し、推定135メートルの特大弾。
続く3回には浮いたフォークに反応し、再び左越えのソロアーチ。
規格外のパワーで通算35、36号を固め打ち。
この春は打撃不振でスタメン落ちも経験。
チームは前日9日の抽選会をもって取材対応を終了。
景気のいいコメントを聞くことはできなかったが、打棒で状態の良さを証明。

大暴れした投打の主役を、西武渡辺久信SDは「及川くんは今年の3年生を含めた中でも
一番いい。体がもっとできてくれば菊池雄星クラスになれる。
万波くんの打球はプロでもあまり見たことのない飛距離。ケタ違いのパワー」と絶賛。