【松坂さんに負けないように  横浜高出身者が躍動した夜】
先発投手3人に、サヨナラ安打を放った選手も。
19日のプロ野球は、横浜高出身の選手が躍動した。

ナゴヤドームをわかせたのは、中日の37歳、松坂大輔。
7回2失点で敗戦投手になったが、その熱投にファンは惜しみない拍手を送った。
ハイライトは七回、2死満塁で阪神の上本博紀を迎えた場面。
134キロのカットボールで空振り三振に仕留めた。この球は、123球目。
100球以上投げたのはメッツ時代の2014年以来だが
「球数は気になっていなかった」。渾身(こんしん)の1球だった。
20日に出場選手登録を外し、次は30日のDeNA戦を目指して調整する。

松坂の6学年後輩にあたるロッテの31歳、涌井秀章はZOZOマリンスタジアムで
オリックス戦に先発。八回途中まで3失点と力投したが、打線の援護がなく2敗目を喫した。
「早い回に失点したことでこういう展開になってしまった」と悔しそうだった。

先輩2人が負け投手となる中、ヤフオクドームでソフトバンクを相手に
今季初勝利を挙げたのが楽天の19歳、藤平尚真(しょうま)。
7回まで被安打2の8奪三振で無失点。
「ストレートがかなり良くなった」と手応えを感じる投球で、プロ通算4勝目。
「松坂さん、涌井さんは特別な存在。負けないように、勝ち星を積み重ねていきたい」と
初々しく話した。

 ほかの4試合が終わった中、延長戦が繰り広げられたのがマツダスタジアムの
広島―ヤクルト。午後11時直前にサヨナラ安打を放ったのが
下水流(しもずる)昂(こう)だった。
横浜高からそのままプロ入りした松坂、涌井、藤平と違い
青学大、ホンダを経て広島入りして6年目。
2006年の選抜大会を制した経験を持っている29歳。
守備からの途中出場だったが、十二回2死二塁からサヨナラ安打を放ち
「最高です」と喜んだ。