ちなみに華族の住まいというと、湯島の岩崎邸や駒場の前田侯爵邸のような巨大な洋館か大名屋敷のような御殿を連想する方が多いと思うけれど、
関東大震災を経た昭和戦前のころの華族の住まいの多くはそれよりずっと小さくて、いわゆる財閥や大企業関係者の方が豪華な家に住んでいたものよ。
現代の住宅メーカーのお洒落な洋風住宅に女中室と書生室をくっ付けたら、1930年ころの標準的な「華族のお屋敷」になると思っていいわ。