>>616便乗
独自設定強いです。

少年「くそっ! ふざけやがってあんな、親父があんな……」

 あのとき見た写真が思い起こされる、飲んだくれでろくでなしだが嫌いになれない父親、それでも一線は越えないと思っていたのに……

少年「……んなはずねぇ、今度こそあいつをぶっ飛ばして、親父の仇を……」

〜〜♪

少年「? メール、誰から……な!?」

 送られてきたのは信じられない写真、武器を持ち破壊活動をする父。
 サラリーマンの男や老人を暴行する父、どこかの商店から金品を強奪する父。

少年「なっ、なっ、な!?」

 そしてメールの文面 『好奇心は猫をも殺す、真実はいつも残酷だ  緑葉盗賊団首領』
 あまりの光景に少年は呆然とするしかなかった。
リーフ「メール、送り終わったよ」
マルス「ご苦労様、悪いね、一般人を脅しつけるなんて汚れ仕事をさせて」
リーフ「いいんだよ、泥を被るダークヒーローなら僕にぴったりさ、兄さんだって監視カメラをハッキングして証拠を集めてくれたじゃないか」
マルス「まぁね」
リーフ「ああそうだ、動いてるなかで得た情報なんだけどさ」
マルス「なんだい?」
リーフ「件の襲撃事件でロイを殴った一般人、殆どは黒幕が雇ったサクラみたいだよ、残りは場の流れで責めたけど殴ってないみたい」
マルス「成程……リーフ、僕も見つけた物があるんだけど」
リーフ「なに? ………これは」

 マルスが見つけた写真映像、件の父親達が小柄なローブの人物に金銭を渡された写真、次に男達が襲撃した写真。
 更にローブの回りに並ぶ男達と似た石像、見えている杖からストーンの魔法を使ったらしい。そして最後に数多の石像を船ごと沈めるローブの人物。

リーフ「成程ね、でもよく見つけたねこれ、特に最後なんて監視カメラのない海上でしょ」
マルス「FETVがあれだけの情報をすぐ集められるのは何でだと思う?」
リーフ「……亡霊兵士……リオン義兄さんか」
マルス「ロイの為に頼んだら貸してくれたよ、みんな心配みたい」
リーフ「あれだけ心配されて、幸せだよね」
マルス「まぁね」
リーフ「兄さん、この写真貰える? 色々役立ちそうだから」
マルス「解ったよ、ところであの男達って何者だったんだろ?」
リーフ「そっちは調べたよ、ベルン系の暴力団、元は牙系列だったけど堅気に手を出したり違法な事をやり過ぎてかなり前に破門になってる。
    その後もボッタクリバーやアポ電強盗を繰り返してたからベルン署に目を付けられていたみたいだよ」
マルス「そして大きな仕事として受けたのがこれ、か……やれやれ」
リーフ「まさに呆れて言葉もないね」


 その後動いたリーフ、マルスの渡した写真には沈んでいる座標が書かれていた。そこに赴き触手を使い沈んでいた者達を引き揚げ、ベルン署に引き渡してからレストを施した。
 驚いたことに男達だけでなくロイを中傷した新聞や週刊紙の記者も何人もいた、件の記事を書いた後消されたらしい。
 その後署で再会した親子の間にはなんとも言えない空気が流れたが、それが改善されるのかは神のみぞ知る。