深夜、村の広場

エキドナ「昼間は助かったよ、みんなありがとうな」
ジャンヌ「気にしないで下さい、穏やかなこの村、気に入りましたから」
エキドナ「そう言ってもらえるとありがたいよ、充分住める環境になったし、良い形になったし、この村はこのままやっていけるね」
エフィ「エキドナさんは、どうするの?」
エキドナ「そうだね、ロットやワードはこの村の村長になんて言ってるけど、アタシは上でふんぞり返るのは性に合わないから、やっぱり現場の人間だしね」
シルク「それは……」
エキドナ「やっぱりさ……う!」ドサ
エフィ「エキドナさん!! うぁ!」
ジャンヌ「敵襲!? いきなり(バチッ)ぅ……」
モズメ「いきなりこんな……って………嘘やろ、何であんたが……あぁ!」
???「チッ、いくら魔道の天才のアタシでもこんな細かい事は面倒なんだっての」
シルク「何故……何故貴女が……ジェミーさん!」
ジェミー「バイトだよバイト、暴れられて割りの良い話だったんだけど、あんたら相手にすることになるわキューチョー相手だわとやってらんねぇよ……
     取り敢えず気絶してくれや、そこまで悪くしないようにはしとくからさ」バチッ
シルク「うぅ……アルム……さ、ま………」
ジェミー「取り敢えずこいつらは閉じ込めて置くとして……ここらで潮時だな、適当なところで逃げておこ」


アルム「何だって!? エキドナさんたちが!」
ロット「ああ、村の広場の木に打ち付けられていたんだ」

『女達は預かった、返してほしければ村の権利を放棄し統治下に下れ』

ワード「ふざけんな……そんなことになったら骨の髄まで搾り取られるのが目に見えてるだろうが」
ロット「だが逆らったら姐さん達が……」
アルム「僕が助けに行きます」
ワード「な、なんだと!?」
アルム「こんな横暴許せない、僕がみんなを助けてきます」
ロット「で、でもよ、向かうとすれば総督府、敵の本陣だぜ、さすがに無茶だ」
アルム「無茶かも知れませんが、何もせずにいるなんて嫌です」
ワード「なら俺達も……」
アルム「いいえ、ワードさん達はここにいてください、戦える人たちが出払って手薄になったところを奴等ならまた襲いかねない」
ロット「だけど一人じゃ……」
エーデルガルト「なら私も行くわ」
アルム「エー、ゴホン……エルさん……」
エーデルガルト「私も実力に自信はあるわ、このようなこと、見過ごせないし」
???「それなら私もお供させて下さい」
アルム「あなたは?」
エルフィン「私はエルフィン、旅の吟遊詩人で一時期村に滞在していたのですが、総督の横暴に黙っていられなくなりまして」
ロット「で、でも、バードのあんたじゃ戦えないだろう、一緒に行っても……」
エルフィン「ええ、戦いはできません、ですが、私は彼らに対する切札を持っているのです」
ワード「切札?」
エーデルガルト「どうするのかしら?」
アルム「………わかりました、一緒に行きましょう、ですがあなたは僕達が守ります、あまり前に出ないで下さい」
エルフィン「解りました、願いを聞き入れて頂き、ありがとうございます」
エーデルガルト「さあ行くわよ、横暴な者達を打ち倒しに行くわ!」

続く