妻は劣化する。
容姿は衰え、とてもじゃないが性の対象にはならなくなる。
乳首は黒くなり、腹は三段腹以上になり、ケツはたれ、脂肪の鎧を身に着け始める。
ムラのある性格が随所に表れ、旦那である私をバカにすることが日課になる。
ふと、冷めた視線で私を眺めながら「別の男と結婚していたら、人生違っていたのかしら・・・」と思われている。
家事全般は疎かになり、私には関心がなくなるどころか、私が存在していることに嫌悪感を抱き始める。
旦那である私がいかにダメな人間か、TVやご近所さんの情報を駆使して、バカにする。
絶対に私に感謝しない。妻を扶養することは当然であり、足りないくらいであるとさえ思われている。
こんなことが人生の40~50代で起きるのである。残りの40年間、私は、私を一番憎んでいるこの怪物と共に暮らすのである。

私は、ふと周りを眺める。若い女性が接客している飲食店、風俗店もある。
自分より年上であろうおじさんが、若い女性と腕を組んで歩いている。
私という男性は50歳になっても十分生殖能力はあるのだ・・・。

私は、とても満足とはいえない仕事を70歳まで続ける必要がある。
私という大切な時間を消費して稼いだ金を、私を憎んでいる妻に渡す必要がある。一生をかけて。
それだけの価値があるのだろうか。私は悩む。いや、悩むことをやめているのかもしれない。

これが諸君の人生でないことを願う。