アベノミクス泥沼緩和はエンドレス
 日銀が抜け出せない“負のスパイラル"
  
市場では、日銀はETFの買い入れ額を減らすべきとの指摘が相次いでいる。
ところが日銀は、そんな憂いなどお構いなしだ。
「日銀は買い入れ中心で、ほぼ売却しません。
市場に流通する浮動株は減少するばかりです。
今のペースで日銀が株を買い続けたら、ユニクロのファーストリテイリングは
来年には浮動株がなくなるといわれています」(株式アナリスト・黒岩泰氏)
日銀にしても、株を買い続けられないことなど百も承知だろう。
それでもETF購入をやめられない。
日銀がETFを買わなくなったら、市場はパニックになるだろう。
次に暴落が起きたとき、『日銀は動かない』と判断され、株安が止まらなくなる。
そうなったら、売りが売りを呼ぶ大暴落だ。ただ、実は日銀の事情も絡んでいる。
日経平均が現在の水準を大幅に下回ると、日銀が含み損を抱えることになるのだ。
「マイナスに転落しないためには、自ら株を買い続け、株価を維持するしかありません。
含み損なんてことが公になったら、日銀の信用力は世界的にガタ落ちし、円そのものの信頼度が低下する危険性があります」(黒岩泰氏)

 日銀は、まさに負のスパイラル≠ゥら抜け出せなくなっているのだ。