夜が明けて、東京市場が開くと、日本国債は暴落した。
額面100円の国債が30円で取引されたのである。
機関投資家の中には、投機的格付けの債券を保有し
てはならないとの自主ルールを設けている所も多い
ため、売りが殺到したのである。自主ルールを
設けていない投資家も、「自主ルールを設け
ている投資家が売るだろうから値下がりす
るだろう。自分も急いで売ろう」と考えて
売り注文を出した。投機家たちは、
国債のカラ売り(国債先物の売り)に殺到した。

1ドルは300円になった。政府が破産する
ような国の通貨は誰も持っていたくないので、
ドルに替えようという注文が殺到したのである。
株価は、当然のようにほぼ全ての上場銘柄が
ストップ安となった。