紫常庭
情緒のある文を書けない者が1ロマンティックな恋文を代筆してもらうというシチュは
白喉辺留聚楽やら平安時代や江戸時代の話やらで古今東西鉄板だし
そこに境遇ゆえ喜怒哀楽にすら疎く恋愛感情や下手すると博愛も解さない者が
周囲との軋轢や交流を経て感情を獲得していくというこれまた定番シチュを
組み合わせているのは興味深いと思ったんだけど
同僚へ威力業務妨害に出ようとして紫に締め上げられた男の客だけでなく
勿体つけた駆け引きたっぷりの恋文を蘭に代筆してもらおうとして紫にされたあげく
無味乾燥慇懃無礼の手紙になってしまってふられて怒鳴り込み泣き出した女の客まで
悪者扱いして職場全員が紫側に同情している雰囲気の演出に寒気がした
あ、紫ってキモヲタ共の変化球的自己投影用の器なんだ…とその瞬間察した
大の男がゴロゴロ死ぬ戦場でも生き残るほど強く、負傷は(男目線では)かっこよくサイボーグ化
キモヲタだとイケメンは敵だけど美少女に憑依してれば敵に回らずチヤホヤしてくれる
職場は未婚の美女ばかりでほぼみんな優しくたまにキツいのがいても意地悪まではされない
揺れる女心なんか解らなくても誰も責めない、むしろ恋愛脳の女とリア充は死ね
リア充にこのビッチの言いたい事シンプルにして言ってやったぞ破局ざまーみろw
ってグフグフ笑うキモヲタ共の顔が背後霊みたいに紫の周囲に浮かんで見えたわ
愛を理解して今後もこの仕事を続けたいと思うのがこの物語の主人公なんだったら
こういうタイプの客は今後も複数来るだろうし悪役として扱う空気にしちゃダメだろ
原作でどういう空気なのかわからんけど少なくともアニメの第二話を見た印象では
スタッフは円盤売るためにキモヲタ共を接待しなきゃならんのかとげんなりした
件の男の客以外誰も悪くないし誰も悪くなくてもうまくいかない事もあるのが世の中なのに
可哀想な紫は今後も自分では悩みながらキモヲタ共にとって優しい世界を見せていくのか…
もし原作では違うんだったらこれまともな男性ファンは怒っていい改変じゃないのか