「よし、三人で力を合わせて陣馬山競争に出て弘に勝とう!」。
運動が苦手な光男も、チビの義之も、一大決心をする。
翌朝から、三人はマラソンを始める。
また千恵子も加わって四人で、陣馬山競争のコースを調査して、
自分たちの道を作って行く。

いよいよ当日。力強い太鼓の音が響く中をスタートした。
弘は上級生たちを追い抜いてどんどん前へ。
しかし競争の最中、激しい雷雨が降り出し、多くの参加者が脱落していく。
弱音を吐く二人を励ますのは幸太だった。

やがて雨はやんだものの、山道は小さな川のようになっており、
そこを全身泥だらけになって三人は登って行く。
その三人の眼に、前を行く弘の姿が見える。