政権交代を受け、毎日新聞が要職に就いた民主党議員の政治資金を調べたところ、江田五月参院議長(岡山選挙区)=会派離脱中=や川端達夫文部科学相(衆院滋賀1区)ら5議員の政治団体が、
女性従業員らに接客される「キャバクラ」などへの支払いを「政治活動費」として計上していたことが分かった。
支出は03〜07年に計500万円超。支出した政治団体には党本部からの寄付を主な収入源とする団体もあり、
原資には国庫から支出される政党交付金が含まれ、使途の妥当性を巡って議論を呼びそうだ。

毎日新聞は民主党の閣僚や主要幹部について、昨年公開された07年分政治資金収支報告書からさかのぼり、過去5年分の報告書を調査。
支出先の会社名などを基に調べたところ「クラブ」「キャバクラ」「ラウンジ」

「ニューハーフショーパブ」

など風営法2条2号で定められた店への支払いを、5議員の計7団体で確認した。

江田氏の資金管理団体「全国江田五月会」は東京・西浅草のキャバクラなど計11店で27件、計237万円余を支払った。
同会は07年、選挙対策費として党本部から2000万円の寄付を受け、これは同年の全収入の半分。
川端氏が代表の「民主党滋賀県第1区総支部」と同氏の資金管理団体「川友政治研究会」、政治団体「達友会」は東京・赤坂のクラブや新宿の

ニューハーフショーパブ

など6店で14件、計114万円余を支払った。

ほかにクラブなどへの支出が確認されたのは、直嶋正行経済産業相(参院比例)の秘書が会計担当者を務める政治団体「直嶋正行後援会」で3店8件、
計146万円余▽松野頼久官房副長官(衆院熊本1区)の資金管理団体「政治システム研究会」で2店3件、計51万円余
▽松本剛明衆院議院運営委員長(同兵庫11区)の資金管理団体「松本たけあき後援会」で2店2件、計34万円余。

民主党は03〜07年に計約548億円の政党交付金を受け、これは党本部の全収入の約8割。
同党が所属議員に配る「政党交付金ハンドブック」は、交付金から酒を伴う飲食費の支出を禁止している。【政治資金問題取材班】