要するに、取り締まる側、報じる側とA氏のなれ合いこそが、問題の根本的解消を妨げているというのだ。さて、当事者たちはどう考えているのか。
事実確認とあわせ、まずA氏に聞いた。「『激励会』の概要はそのとおりです。北の湖親方と親しいのも事実。
ただ、理事会の内容を知るようなことまではありません。
松方弘樹さんは古くからの知り合いなので来てもらいました」
そしてA氏はこう続けた。
「しかし、私は暴力団員であったことも準構成員であったこともない。若い時分、愚連隊のようなことをしており、司さんや高山さんと知り合いなのは事実ですが、親しくはない。
また、うちの会社が暴力団のフロント企業と認定されているなどあり得ない。
その証拠に警察署の改修工事などをはじめ、多くの公共事業を受注しています。
認定などというのは明らかに警察の嘘。
一部の警察官が悪意を持って嘘を言ってるんです。北の湖部屋の『激励会』は今年も6月下旬に開く予定ですが、暴力団の影など一切ありません。来てもらえばわかりますよ」
A氏は再三にわたって暴力団との関係を否定した。つまり、マスコミに報じられるようなことはないというのだ。
 一方、A氏に手厚く“激励”されている北の湖親方を直撃すると、
毎年、「激励会」に出席していることは認めたものの、「(B社のフロント企業認定は)知りません。
そんなことないと思いますよ」と言い、質問を遮るようにしてその場を後にした。
松方弘樹氏には所属事務所に質問書を送ったが、締め切りまでに回答がなかった。