0017見ろ!名無しがゴミのようだ!
2020/04/24(金) 21:54:38.50ID:SQu3NKkh0内容に関しては割とハードなSFで、矛盾もなく設定も良く練られている。
…と思っていました。監督の解釈を聞くまでは。
以下、ネタバレです。
基本設定と、大人直美視点での物語の流れをおさらいすると
この作品は、以下の3つの世界を舞台に展開されます。
・世界A(大人直美の世界)
・仮想世界B(高校生直美の世界、仮想世界Aのアルタラ内にある仮想世界)
・現実世界(月世界、最後に直美が目覚めた世界)
作中のほとんどは世界A・Bで、現実世界は最後にチラッと出るだけですね。
世界Aにおいて、ヒロインのルリちゃんは落雷事故で脳死状態になっています。
ルリちゃんが大好きな大人直美は、「脳死した身体に事故当時のルリの精神データをインプットする」という方法で、ルリを目覚めさせようとします。
その時に利用されたのが、記録を元に過去世界を再現している、仮想世界シミュレーター「アルタラ」です。
大人直美はアルタラ内に作られた世界Bに干渉し高校生直美を操り、事故当時のルリの精神データをゲット。
精神データを脳死したルリの脳にインプットした結果、ルリちゃんは無事目を覚ましました。めでたしめでたし。のはずが…
(これが中盤までの、大人直美視点での物語です。
ここで、考察する上で核となってくる設定を2つ取り上げると
・アルタラ世界は過去を再現したシミュレーション世界
・事故当時の精神を仮想世界から引っ張ってくることで、脳死者の蘇生が可能)
ルリを無事蘇生した大人直美ですが、ここで世界Aも仮想世界であることが判明します。
世界Bから持ってきたルリの精神は、世界Aの肉体と厳密には通し番号が違うため「違うルリが二人いる」状態に。
結果ルリは「不正データ」扱いされてしまい、世界Aのシステムセキュリティの排除対象になり攻撃されてしまいます。
世界Aでルリと一緒に暮らしていくことは不可能だと悟った大人直美は(なんやかんやあって世界Aにやってきた高校生直美と協力して)ルリの精神を世界Bに戻そうとがんばります。
なんやかんやあって最終的に、大人直美は自分の命と引き換えにルリ(と高校生直美)を世界Bに送り返すことに成功します。
大人直美は犠牲になったのだ…、と思ったところで、広告でも謳われていたラスト1分のどんでん返し。
大人直美が死ぬ直前、彼の精神データは「現実世界」に取り込まれていました。
実は、現実世界の直美はなんらかの原因で脳死状態にありました。現実世界ではルリが、直美を目覚めさせるためにアルタラを使用し、仮想世界に介入していたのです。
かくして現実世界で目覚めた直美は、末長くルリと幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし…
って感じですね。
当時ネットでは、この作品の考察がそこそこ盛り上がりました。
一番話題に上がったのはやはり「現実世界ではいったいどんなことが起こってたのか?」でした。
限られた劇中描写の中で、設定と矛盾しないように考察していたのですが…