あ、でも書いてた

大河内 一楼@ichirou_o
映画『コードギアス 反逆のルルーシュ V 皇道』いよいよ、今週末から公開ですね。
今回も、当時の思い出をちょっとつぶやきたいと思います。あ、ストーリー的にネタバレを含んでますので、
今回の映画で初めて『ギアス』を見るって方は、映画を見たあとにご覧下さい。

【ギアスの思い出76】ルルーシュという人間の物語を書くにあたって、最初に谷口監督と確認し合ったことがあります。
それは、ルルーシュの結末が「死」であるということです。

【ギアスの思い出77】なぜ、そこを確認したのか? 自分としては、このルルーシュという人間は、
許されてはならない人間だと思ったからです。彼の想いは純粋ですが、でも、あまりにも殺しすぎます。欺きすぎるのです。

【ギアスの思い出78】そうした彼の罪が、許されるような結末であってはいけない。
少なくとも彼は、自分の罪を自覚して、死をもって償うべきだろう。それが、僕と、谷口監督の作品倫理観でした。

【ギアスの思い出79】『コードギアス』という物語は、以前つぶやいた無印からR2への時間変更などもあって、
当初想定したストーリーとは異っています(おかげで、ロロなどのキャラクターも生まれたので、
ネガティブな意味で言っているわけではなく)。

【ギアスの思い出80】ただ、谷口監督と約束した通りに、結末に関してだけは変わっていません。
ルルーシュという男は、自分の罪を「死」という形で償う。これは、彼がそれを選択するまでになる物語なのだと。

【ギアスの思い出81】おそらく、第一話のルルーシュだったら、「死」を選択しなかったでしょう。
なんとかその選択肢を回避できないかと、あがいたはずです。ナナリーのためにも、彼は死ねなかった。

【ギアスの思い出82】でも、最終回の彼は違います。罪への意識と、ナナリーの成長。
50話かけて、彼も、彼の周りも、善し悪しは別にして「変わった」のです。

【ギアスの思い出83】あらためて思うのですが、『コードギアス』は50本も書かせてもらえて、本当に幸せだったなと思います。
12本だったら、ルルーシュは変わりきれなかったと思うので。