■リスナーとして感じた『たまむすび』の魅力 各曜日のパートナーに伝えたいこと

 産休の間も『たまむすび』は聞いていました。これまで、自分がやっていた時は毎日の放送
に追われていたので「どこがおもしろいのか、何をもって『よし』としてもらっているのか」かが
わからなくなっていたんです。ウチの番組は本当に情報性も何もなくて、ただ「アハハ」と笑っ
て、午後をなんとなく楽しく過ごしてもらって、聞き終わったら、何をしゃべっていたか覚えて
ない…そんな能天気な番組だったんですけど、自分がリスナーになって聞いた時にルーティ
ーンとして組み込まれてくると、すごく癒やされていることがわかりました。いろいろな理由が
あって外に出られない時に、大人同士の小粋な会話や、疲れている時に人の笑い声が聞こ
えてくると、とてもホッとするんですよね。パーソナリティーとしてやっている時は「こんな、どう
でもいい話をしていていいのかな」って思うこともあったんですけど、リスナーになった時に手
前味噌ですが『たまむすび』の特徴・特色というか、求められているものが見えてきた部分は
あります。

 産休に入ってからは、ラジオを聞く機会が増えましたね。子どもとだけ向き合っていると、大
人とコミュニケーションを取ることが減ってくるんですけど、ラジオを聞けば大人の会話が聞こ
えてくるので、それですごく癒やされるような感じがありました。ジェーン・スーさんの番組(『ジェ
ーン・スー 生活は踊る』)に、リスナーとしてメールを送ったこともありました(笑)。相談のコー
ナーで「私も答えてあげたい!」と思って、アナログ人間なものでメールを打つのが遅くて、本
当に時間が足りなくて「番組が終わっちゃう!」と焦りながら、何とかメールを送ったんですけど、
採用されなかったんです(笑)。「本名で送るのはさすがにな…」と思って“となりのたまむすび”
というラジオネームで送って、その日のスーさんのパートナーが同期の小倉弘子アナウンサー
だったので「小倉ちゃん、出産頑張ってね!」という風になれなれしい感じも出したので、イケる
かなと思ったんですけど、ダメでした。採用される人は、やっぱり一定のハードルを越えてこな
いといけないんだなと実感しました。