TH図というのもあって、客の提案で開発に導入した事もあった。
日本人が考案したもので、一見するとクラス図を簡略化したようにも
ER図を大幅拡張したような図にも見えた。
全体的な業務の流れを表現するだけでなく、そこからクラスやデータベースの設計にも使え、
クラスの概念がない言語、データベースではなくファイル仕様の作成にも使えるとのことだった。
高い金を払い、専門のコンサルタントとも契約した上での導入だった。

結局、システムをおおよそ俯瞰できるだけで、実開発にはほぼ無益。
理屈上は様々な図のいい所取りの規格だが、それだけのものだった。
いわゆる、自称コンサルタントの自己満足。
時間も金も無駄になり、黒字が見込めたはずのプロジェクトが、デスマ、大赤字になった。
身をもって悪例を学んだと言う点では、有益だっただろうか。

UMLもそれと大差ない。
せいぜい、積極的に導入し、思う存分赤字を垂れ流してほしい。
世界標準への適合が最優先なのだから、利益など考慮に値しないだろう。
そうしている間に、世界標準など一切無視しているプロジェクトが、黒字を達成しているのさ。