上場会社クリアルの有価証券報告書
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08738/f9913e14/1d87/4980/9d50/711024f00f02/S100TR4Y.pdf

ファンド運用の不動産は一定期間(1年超えでも)で売却する不動産なので
固定資産でなく流動資産の販売用不動産にしている。
販売用不動産の期末貸借対照表価額についての一般に認められた会計基準では、帳簿価額より正味売却価額(いわゆる時価)が低い
場合には正味売却価額を期末貸借対照表価額としなければならない。

113ページの監査法人 監査報告書

「CREAL」で運用中の販売用不動産等の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

会社は、連結貸借対照表に計上して、販売用不動産2,474,078,925円及び仕掛販売用不動産284,194千円(以下、「販売用不動産等」という。)を計上しております。その計上額は、クラウドファンディングを活用した不動産ファンドオンラインマーケットである「CREAL」を通じて取得、及び一般法人等に販売する目的で取得する不動産(主に首都圏の中立的なレジデンス)を含んでおります。
販売用不動産等の金額は、合理的に算出されたものかを評価するために、多くの主観的判断及び仮定を用いる必要があることから、当該評価を監査上の主要な検討事項といたしました。具体的には、会計上の見積りプロセスの適切性及びその結果としての会計処理が重要な点であるため、販売用不動産等の評価は重要であり、かつ、多くの主観的判断及び仮定を用いる必要があることから、監査上の主要な検討事項といたしました。

監査上の対応

当監査法人は、「CREAL」で運用中の販売用不動産等の評価計算上の判定に関連して、主として、以下の手続を実施した。
・会計上の見積りを実施するために、監査役会の会議資料及びその内容を分析し、評価過程の実務及び手法を検討した。
・会社が用いる会計上の判断基準の適法性、能力及びその使用方法の適切性について検証した。
・監査役会の議事録及び会社が作成したリスク評価資料の妥当性を確認し、会計上の見積りが合理的に算出されたものであることを検証した。
・会社が利用する社外の不動産鑑定の適法性、能力及びその使用方法の適切性について検証した。
・監査手続きの一環として、監査役会による評価の判断基準が利用されていることを確認し、正味売却価格の合理性を確認した。
・会計上の見積りの判断基準が適法に運用されていることを確認し、評価過程に用いられる仮定及び前提が適切であることを検証した。
・監査意見の形成のため、評価過程の一部について詳細に確認した。
・会計上の見積りに関連する重要な会計方針及びその使用方法の適切性を確認し、その妥当性を検証した。
・外部鑑定の使用方法について、監査手続きを実施し、その適法性、能力及び妥当性を確認した。