白山は江戸時代、指ヶ谷(さすがや)と呼ばれ小役人屋敷が並んでいたが明治期に農地として開墾された。明治20年(1987年)頃、農地を開発し、明治27年(1894年)、銘酒屋(飲み屋に見せかけ、私娼をおいて売春させた店)を開業させたのが花街の起源となった。主な客は陸軍造兵廠東京工廠(現・東京ドーム敷地)に務める工員、不良の徒であった[1]。その賑わいは当時、その付近に居住していた作家・樋口一葉が『にごりえ』で記述している。