中日新聞2019年2月2日
一宮市が国保税率引き上げへ 2年連続

一宮市は二〇一九年度から国民健康保険税の税率を引き上げる。
昨年度に続いて二年連続。
増やすのは医療保険にかかる分で、加入者一人当たり、年平均5・4%(約五千円)を増額する方針。
二十六日開会の市議会三月定例会に条例改正案を提出する。
国保は、自営業者や年金受給者らが入る保険。
支払ったお金を、医療や介護を受ける際に支給する。
市の国保は一二〜一六年度に五年連続で赤字になるなど運営状況が悪化。
特別会計の累積赤字は約八億円に上る。
パート従業員の正規雇用化などで加入者も減っており、今回、市は税率の引き上げによって収支の健全化を図る。
市から税率改正案を諮問された市国保運営協議会は一月三十一日の会合で、負担増への懸念が出たが了承した。
佐々木久直会長は「一般会計からの繰り入れも検討を進めて」と市に注文した。
国保は市町村ごとに運営していたが、加入者に高齢者や低所得者が多く、全国の自治体で収支の赤字が深刻化。
そのため、一八年度から都道府県が市町村に納付金を求め、運営を管理する制度になった。
(植木創太)